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エルメス(Hermes) ケリー
私がまだ学生のころ、働きに出たらいつか絶対自分の給料で買うんだと誓っていたものの一つにエルメスケリーがありました。
その理由ははっきりと覚えてはいないのですが、私にとってブランド物であるエルメスのバッグを持つ事はお金持ちになる事と同義だと考えていたんだと思います。
今思い返せば、短慮で田舎者丸出しの発想でしたが、それほどエルメスのケリーバッグは有名だったと言う事でしょう。
皆さんも「代表的なブランド物のバッグは?」と問われたら、多くの方はエルメスケリーを思い浮かべるのではないでしょうか。
エルメスが1837年にパリに開いた馬具工房が元である事は有名ですが、3代目のエミール=モーリス・エルメスの手がけた事業の多角化によって、1892年に馬具製作の技術を基に初のバッグであるサック・オータクロア(現在のオータクロア)を製作した事が、私達の知る「エルメス」の本当の始まりでしょう。
そして今から74年前、1935年にエルメス社から「サック・ア・クロワ」という名前でエルメスケリーは発売されました。
「ケリー」という名前になったのは、実は女優のグレース・ケリーが使った事によるものです。
1957年、カンヌ国際映画祭で知り合ったモナコ大公レーニエ3世の子供を妊娠したグレース・ケリーは、それをマスコミに悟られないよう、サック・ア・クロワでお腹をさりげなく隠したました。
この事が明るみに出た際、バッグは一躍有名となり、このバッグを「ケリーバッグ」と改名したのです。
彼女の死後も、そのファッションセンスのよさと、小説のようなシンデレラ・ストーリーによって今でも多くの女性の憧れの的であり、その名を冠する事になった「ケリーバック」は、モナコ大公とハリウッドの大女優とのなれそめのアイテムでもあり、まさしくエルメスに相応しい、ワールドワイドなブランドバッグと言えます。
今ではエルメスケリーはエルメスブランドの代名詞的存在であり、ブランドに疎い人でも「エルメスのバッグ」と言われれば理解できるぐらいケリーバッグは知名度が高く、もはやブランドバッグのカリスマとも言っても過言ではないでしょう。
今では免税店や、ネットショップなどで定価より安く手に入れる事が出来るとはいえ、それでも生半可な稼ぎでは手に入れる事の出来ない価格なのが、このエルメスケリーです。
偽物でもない限り、低価で買う事の出来ない「高いバッグの代名詞」だからこそ、エルメスケリーは私にとって憧れであり、多くの人にとっても有名な「高級ブランド」なのでしょう。